6月発売の『台湾語会話フレーズブック』は、私が明日香出版社から出した『はじめての台湾語』、『絵でわかる台湾語会話』、『台湾語のスラング表現』に続く、台湾語シリーズの4作目です。
観光やビジネスなどで台湾を訪れる日本人は年間100万人を超え、台湾に留学している日本人は約3000人いるそうです。
台湾では、日本が大好きな「哈日族」も多く、日本の人気タレントが出演するドラマなども人気で、日本語を学習する若い人たちが増えています。
写真は、台湾の高雄市の「茶亭仔」という喫茶店での勉強会の一風景です。
私の台湾語シリーズでは3つの言語(日本語、台語、台湾華語)を併記しており、台湾の人たちが日本語を勉強する教材として使っています。
実は台湾の若い人でも教会ローマ字の発音表記が分からない人は多く、両方の勉強も兼ねて、私の著書を使っています。
台湾では様々な言語が使われています。
学校教育は公用語の「台湾華語」で行われており、一般的には台湾華語が一番通じやすい言語です。
しかし日常生活では、方言である「台語」もよく登場します。台湾の中南部に行けば行くほど、台語と出合う確率も高くなります。
「台湾華語」と「台語」、これら両方の言葉を紹介したいと思って最初に書いたのが、『はじめての台湾語』(2003年)でした。
当時、台湾華語と台語を、本のタイトルでどう表現したらよいのか迷った末、「台湾語」という表現を使うことにしました。
理由は簡単。多くの初級者にとって、台湾で使う言葉=「台湾語」だと思ったからです。
続いて『絵でわかる台湾語会話』、『台湾語のスラング表現』でも、台湾華語と台語の両方の言語を含む表現として、あえて「台湾語」という表現を使いました。
今回4作目となる『台湾語会話フレーズブック』では、日常会話フレーズ(約2900)を、台湾華語と台語を対照で紹介しています。様々なシーンで対応できるように、身近なフレーズを豊富に揃えています。
台語の発音をより正確に伝えるため、教会ローマ字による発音表記を取り入れ、台湾語教育の権威である陳豐惠先生に監修をお願いしました。
付属のCDは3枚組です。
台湾人が普通に話すスピードですので、耳を慣らしておくと便利でしょう。
CDの台語部分は、これまでのシリーズで「台語の響きはこんなにも美しいの」と、ネット上で隠れた評判になった趙珮汛君にお願いしました。今回もその抑揚のある声で、台語のリズムを読者の方に感じ取ってほしいと思います。なお台湾華語の部分は私自身が担当しております。
近年、日本においても台流ブームが定着し、台湾が大好きな「哈台族」も現れました。
日本で最大のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)であるmixiにも、たくさんの台湾関連のコミュニティが存在しています。
以前よりもフレッシュな台湾情報をより早く、より簡単に得ることができるようになりました。
台湾は、日本人にとってますます身近な存在になりつつあります。
私も、ぜひこのような台湾ブームを盛り上げていきたいと思います。
今後も引き続き応援をよろしくお願いいたします。
趙 怡華